こんにちは。和太鼓ぺディアのHIROです。今回は、和太鼓の販売会社の違いについてまとめてみました。
みなさんが持っている和太鼓がどこの販売会社で作られたものか。わかっていますでしょうか?
和太鼓の販売会社によって特徴が分かれているので、この記事ではその違いについて解説していきます。
この記事を読めば、ご自身の長胴太鼓がどこで作られているかがわかります!
和太鼓ってみんな同じじゃないの?
まず、ひとえに「和太鼓」といっても、種類も様々ありますし、同じサイズの太鼓であっても
素材や張り具合によって音程が変わってきます。
チームや教室に所属している方ですと、和太鼓についてあまり詳しくない方も多いのではないでしょうか?
チームや教室にある和太鼓を使っていて、和太鼓はそれしかない。
そういうものだと認識している方もいるかと思います。
まず、知っていただきたいのは
- 「和太鼓を作っている会社」があるということ。
- 数は多くないですが、いくつも販売している会社があること。
この2つの認識があると、和太鼓について深く知れるようになります。
では、国内で和太鼓を販売しているメーカーを紹介します。
浅野太鼓
浅野太鼓は1609年に石川県で創業し、原木の調達から販売まで自社で行っています。
言わずと知れた和太鼓の名店で多くのプロ和太鼓奏者が愛用する和太鼓の
9割が「浅野太鼓」で作られた和太鼓といっても過言ではないほど、
多くの方に愛用されている和太鼓を販売しているメーカーです。
近年では、和太鼓のプロ奏者と共同で開発したオリジナリティ溢れる和太鼓の開発を行い、
グッドデザイン賞を受賞するなど、和太鼓のトレンドを生み出しています。
宮本卯之助商店
1861年創業。東京都の和太鼓メーカー。和太鼓と共に神輿の製造も行っていて、
浅草の三社祭の宮神輿の修復も行っており、日本の祭り文化を支えています。
関東圏のお祭りやお囃子に携わる方なら1度は目にしたことがあるのではないでしょうか?
近年では、和太鼓の演奏機材やスクール運営にも力を入れており、
和太鼓の新たなる発展に力を入れています。
三浦太鼓店
1865年創業。愛知県の和太鼓販売店です。
創業以来、本物の太鼓、音作りにこだわって伝統を受け継いできました。
2021年現在、五代目・六代目の三浦彌市さんが太鼓店を構えており、
本店の移転を果たすなど発展し続けています。
三浦太鼓店さんは「桶太鼓」作りに力を入れていて、おしゃれでかっこいい、
自分だけの桶太鼓をカスタム出来るようになっています。
太鼓正
1931年(昭和6年)に創業。江戸時代に多くの和太鼓職人が集まった浪速区で
その技術を受け継いで、昔と変わらない手作業で和太鼓製作を行っています。
大阪の「だんじり祭り」をはじめ、大阪府内の地域貢献にも寄与しています。
関西圏では馴染みのある方も多い太鼓店ではないでしょうか?
川田太鼓工房
1979年に創業。江戸時代から太鼓の胴の産地でもある福島県の太鼓メーカーです。
1984年に楢の集成材による和太鼓「ハイテク太鼓」を開発したり、
太鼓練習場や支店を開設したりしています。
近年では、プロ和太鼓奏者と共同開発したバチを発売しています。
関東圏に支店があったり、九州でも取り扱っている会社があるので、
多くの方がご存知なのではないでしょうか?
諏訪工芸
近年、多くの和太鼓団体や奏者の方がこちらの会社を知っているのではないでしょうか?
埼玉県に本社を置く、和太鼓販売店です。
2000年代より和太鼓の値段としては破格の値段で販売しており、
和太鼓の販売シェアが高い会社です。
他の販売会社に比べて低価格帯なので、和太鼓を身近に気軽に購入できるようになっています。
和太鼓販売会社の見分け方
これまで、日本の和太鼓販売会社を簡単に紹介してきました。
今回紹介した以外にも和太鼓販売店はありますが、比較的多くの方が知っている会社を紹介しました。
和太鼓の製法としてはどの会社においても大きな違いはありませんが、
色味や、カンの作り、素材等に違いがあります。
では、実際にここまで紹介してきた6社の長胴太鼓を見比べてみましょう。
浅野太鼓
浅野太鼓製の長胴太鼓は、欅やタモなどの木をくりぬきいて作ります。写真からもわかるように木目を生かした塗装となっています。
カンは、装飾豊かな「角座」に菊の文様をあしらった「菊座」に加えて、銀色で比較的太めな「カン」となっています。
宮本卯之助商店
宮本卯之助商店製の長胴太鼓は、欅やタモ・栃などの木をくり抜いて作っています。写真からも分かるように木目を生かした塗装になっています。
他社と比べて、胴の色は赤みが強く、革は茶色い皮を使用している和太鼓が多いのが特徴です。
カンは、他社と比べると少し小ぶりですが、装飾豊かなカンとなっています。
三浦太鼓店
三浦太鼓店の長胴太鼓は、お客様に合わせて、音作りや、塗装の色などを決めてカスタマイズしていきます。
カンは、写真からも分かるように全面銀色のカンとなっていて、他社とは違ったカンの見た目となっています。
太鼓正
太鼓正製の長胴太鼓は、欅や栓などをくりぬいて作られています。特徴は、胴の中での反響を強めるために金箔細工を施す事が出来ます。
カンは、他社と比べると大ぶりで縦方向に長めに作られているので目立った作りとなっています。
川田太鼓工房
川田太鼓工房製の長胴太鼓は、欅などのくりぬきの木で作ったものの他に、「ハイテク長胴太鼓」に代表されるような「集成胴」の太鼓も作られています。
カンは、通常のカンの他に「デラックス・カン」仕様も選べるようになっており、写真からも分かるように角座のほとんどが金色のデザインになっています。
諏訪工芸
諏訪工芸の長胴太鼓は、松や楡ケヤキなどの集成胴で作られたものを主に販売しています。他の他社と比べて値段が低いのは海外で大量生産されている為です。
カンのデザインとしては、特に装飾がないシンプルなデザインとなっています。
以上6社の比較をしてきましたが、見分けるポイントとしては
- 胴の状態(素材・塗装の色)
- カンのデザイン
この2点が主なポイントとなります。
その他に見分けるポイントとして、販売会社のプレートや焼印が押されている場合があります。
そこも見分けるポイントとなっています。
和太鼓の販売会社によって、同じ長胴太鼓でも素材や塗装の色など、違う部分があります。
また、胴の内部の構造も違いますが、普段は長胴太鼓の胴の内部を見る事ができませんので見た目状の違いを解説しました!
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