結局高い和太鼓って何がいいの?〜和太鼓の値段の秘密とは?〜

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こんにちは。HIROです。「高い太鼓って何がいいのか?」

こんなことを疑問に思った方はいませんか?

今回の記事では、和太鼓の値段の秘密に迫ると共に、高い太鼓、安い太鼓、それぞれの魅力について解説していきます。

高い和太鼓と安い和太鼓

そもそも、高い和太鼓と安い和太鼓が

どれくらい値段が違うかわからないよ

まずは、値段がどれだけ違うのかを比べてみよう!

日本国内にある様々な和太鼓販売店がありますが、その値段も様々です。

今回は、分かりやすく説明するために主要の販売店を比べてみます。

 

和太鼓販売店の事はこちらの記事を参考にしてください。

あなたの持っている和太鼓はどこ製の?〜和太鼓販売会社の違いを解説〜
こんにちは。和太鼓ぺディアのHIROです。今回は、和太鼓の販売会社の違いについてまとめてみました。みなさんが持っている和太鼓がどこの販売会社で作られたものか。わかっていますでしょうか?和太鼓の販売会社によって特徴が分かれて...

 

太鼓店浅野太鼓諏訪工芸
サイズ長胴太鼓1.6尺長胴太鼓1.6尺
素材
値段830,500円(税込)51,700円(税込)
和太鼓の値段の比較 2021年9月時点 公式サイトから引用

以上の表は、国内でも高い価格帯で販売している「浅野太鼓」さんと

国内でも安い価格帯で販売している「諏訪工芸」さんの2社で販売されている長胴太鼓を比べてみました。

高い方の浅野太鼓さんは83万円!!

僕の給料じゃ、とても買えないよ・・・

 

逆に諏訪工芸さんのは5万円

さっきのに比べれば安いけど・・・

安いから品質とか心配だなぁ・・・

いい所に気がついてるね。

同じサイズの太鼓なのに2つの会社では

10倍以上の値段の差があるんだ。

 

そこには、どんな秘密があるのか

この後詳しく説明するよ!

和太鼓の値段の秘密

和太鼓の値段がここまで差が出てしまうのには、明確な秘密があります。

和太鼓は木で出来ている「」部分と

牛の皮で出来ている「」の

大きく2つの素材で成り立っていて、その素材の値段が和太鼓の価格の大部分を占めています。

 

浅野太鼓さんの和太鼓は欅の1本の木をくり抜いて加工した「胴」を使用し、

国産の牛の皮を厳選して「面」を作っています。

 

一方で、諏訪工芸さんの和太鼓は松の材木をタル状に貼り合わせて作られており、

海外の牛の皮を使用して「面」を作っています。

 

「胴」と「面」それぞれの素材の違いによってどれくらい違うのか、さらに詳しく解説していきます。

 

和太鼓の胴の違いと値段の違い

国内で販売されている和太鼓の多くは、胴の部分を1本の木の幹をくり抜き乾燥させた物を使用しています。

使われる木材や和太鼓の大きさによって違いますが、和太鼓で使われる木がその太鼓の大きさの木に

育つまでに200年以上の時間がかかってしまいます。

また、年々木材の確保が難しくなっている状況があり価格が高騰していってしまっています。

欅の木

 

一方、胴の部分を1本の木をくり抜いた物ではなく、板状の木材を張り合わせた胴の場合は

使用できる木材が育つまで数年から数十年で育ってしまうのでより安い価格が実現できるようになっています。

タル
タル

 

一本の木が育つ時間、それを加工する年月、そういった要素を1つの商品として販売すると

これほどまでに価格差ができてしまう要因の最も大きなものとなっています。

 

和太鼓の皮の違いと値段の違い

和太鼓に使われる「皮」は牛の皮を使っています。これはどの太鼓店でも変わりません。

他に馬皮を使う事がありますが、馬の皮は牛の皮よりも弱いために軽い力で打つ桶太鼓に用いられます。

それ以外の動物の皮は和太鼓では使われる事はありません。

牛

国産の牛の皮と海外の牛の皮では、それほど大きな差はありません。

やはり生きている牛自体の差になってしまうので、国産だからよくて海外産は悪いとは一概に言い切れません。

みなさんが普段口にするお肉の「国産」・「海外産」と同様の違いと捉えてください。

 

しかし、和太鼓の「革」に違いや値段の差が全くないわけではありません。

和太鼓の革にはそれぞれにあった牛の部位があります。

その太鼓店によって多少の違いはありますが、大太鼓は背骨を中心にしたお尻側の皮を使うですとか、

締太鼓や桶太鼓は首や肩の皮の質がよい部分を使うなど、

牛の部位によって適した皮の使われ方があります。

 

また、牛によっては傷が入っている部分もあり、その部分を和太鼓の革に使用すると破れの原因になったりもします。

その為、その部分を避けながら和太鼓として使われる皮を1頭の牛から決めていくので

1頭から取れる皮の数にも違い出てしまいます。

 

値段の安さは、1頭の牛からなるべく多くの和太鼓の革を取ることによって安さを実現していきます。

 

高い和太鼓は何がいいのか

高い和太鼓と安い和太鼓の値段の秘密は

わかったよ。

でも、高い和太鼓のいい所、安い和太鼓の

いい所がわからないよ。

そうだね。値段の秘密は分かったと思うから

今度は、それぞれの良さを紹介しよう。

ここまでは、「高い和太鼓」「安い和太鼓」それぞれの値段の秘密を紹介してきましたが、

ここからはそれぞれの和太鼓の魅力について紹介していきます。

 

「高い和太鼓」の魅力は、音の質の良さ1つの和太鼓の物持ちの良さにあります。

近距離で和太鼓の音色を聴く場合は、音の高さ等が耳に残るので、安い和太鼓との差を感じることは難しいのですが、

高い和太鼓の魅力の1つとしては、遠くの距離まで音が響き渡ります

理由としては、胴の材質中の加工(彫り方)によって音の響き方が変わってしまいます。

 

もう1つの魅力としては物持ちの良さにあります。

高い和太鼓は、胴がくりぬきで作られていて丈夫な木材から作られているので、

革を張り替えることによって長く使い続ける事が出来ます。

 

安い和太鼓の魅力は?

「安い和太鼓」に魅力が全くないかと言われると決してそうではありません。

安い和太鼓の魅力は、より多くの機材の数を揃える事が出来る点にあります。

高い和太鼓といえど、出せる音には限界があるのでより多くの音

力強い音で演奏する場合は太鼓の数には敵うものはありません。

 

また、値段の安さから買い替えなどもしやすいので、新しい和太鼓の状態を保ち続けることもできます。

 

まとめ

ここまで、「高い和太鼓」「安い和太鼓」の違いについて説明してきましたが、

どちらが良くて、どちらが悪いということではありません。

どんな和太鼓も、生きている木や牛を使っているのでそれぞれに個体差があります。

太鼓の音は太鼓を打つと共に成長していくので、どの和太鼓でもご自身のとってのいい太鼓となってきます。

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