前回は、総評という形で解説していきました!今回は映画の中で使用された和太鼓について
どんな和太鼓が使われているのか?に焦点を当てて解説していきます。
※場合によってネタバレを含みますのでご注意ください。
本作の中でも見どころとなるのが和太鼓の演奏シーンです。(予告の中にも和太鼓のシーンがありますね。)
その中で主に使用されている太鼓は「浅野太鼓」か「宮本卯之助商店」で販売されているものを使用されています。
浅野太鼓の和太鼓は主に和太鼓部でのシーンで使用されています。
例えば、和太鼓部での練習や演奏など映画の至る所で登場する太鼓は、こちらの太鼓を使用しています。
宮本卯之助商店の太鼓は、映画の序盤に主人公の環が訪れるプロ和太鼓集団の演奏のシーンで使用さています。
主人公が和太鼓の魅力を感じる大事なシーンですね。
では、実際にどんな和太鼓が使われたのでしょうか?解説します。
長胴太鼓
長胴太鼓は宮太鼓とも呼ばれます。私達が「和太鼓って?」と聞かれて一番最初に頭に思い浮かぶものではないでしょうか?
お祭りの中でよく聞く音はこの音が多いです。やぐらの中心で盆踊りに合わせて打ち鳴らされる太鼓 。
こんなイメージを持っている方も多いのではないでしょうか?
その為、映画序盤に主人公が和太鼓の演奏に誘われるシーンで最初は拒否感を示していました。
木でつくられた胴に牛の皮を強い力で張って鋲(びょう)で止めて作ります。
映画の中では、序盤から中盤で練習の時に環が打っていましたね。
長胴太鼓についてはこちらでも解説しています。
締太鼓
締太鼓は、木の胴に牛の革を当てて紐やボルトで締めた太鼓です。
太鼓の演奏では、主にリズムのベースとして使われる事が多いです。
映画では、山之内すずさんが演じる錦戸亜莉栖が担当していました。
締具合によって音が変わるので低めな音から高い音まで調節する事が出来ます。
締太鼓が奏でる高音は聞いていて心地よいですね。
締太鼓の解説はこちら
桶胴太鼓
桶胴太鼓(桶太鼓とも言います。)は、作りとしては締太鼓と同じですが、胴や革に使われる素材が違います。
締太鼓の革は牛の皮ですが、桶胴太鼓は馬の皮を使用することもあります。
また、長胴太鼓や締太鼓との違いとしてかついで演奏する事ができます。
最近では多くの和太鼓の演奏で見受けられるようになり、表現の幅が広がっています。
映画中では、「センター」として桶胴太鼓2つと締太鼓1つの「セット太鼓」での演奏シーン
序盤で主人公が見にいくプロ和太鼓集団の演奏シーンでは担いだ桶太鼓(かつぎ桶太鼓とも言います。)
の演奏を見る事ができます。
桶太鼓はこちらでも解説しています。
大太鼓
楽器としては、長胴太鼓と同じ物ですが
大太鼓は大きい太鼓(一般的に3.0尺以上の物を言います。)を言います。
大きい太鼓になればなるほど音が低く・響きが良くなっていきますが、
その大きさゆえに持ち運ぶのは困難なものになってきます。
和太鼓を少しでも経験すると、大太鼓がどれほどの物なのか実感できると思います。
「大太鼓」と言っても様々な種類があります。
映画では、胴の長さが短めな大太鼓(大平太鼓と言ったりもします。)を使用しています。
映画序盤に、板垣瑞生さん演じる江守司がプロ和太鼓集団での演奏シーンで打っています。
大太鼓の響きと音は人を惹きつけますね。
平太鼓や大太鼓についてはこちらで解説しています。
次回は、映画の中で登場した「和太鼓あるある」を紹介します。
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